2022.06.28(火)
事業部長に聞く、一休.comレストランが狙う「DX戦略」とは
「一休.comレストラン」は、厳選された高級レストランをネットで即時予約できるサイトとして、2006年にサービスを開始しました。現在、レストラン予約の中でオンラインによる予約が占める割合はわずか「7%」と言われており、まだまだ大きな成長が求められている事業です。そんな中、今後は「市場をDXする」という一休.comレストランの戦略を、事業部長の栗山さんに聞いてみます!
▲栗山 悟さん(執行役員 レストラン事業本部長)
1982年生まれ、東京都出身。北海道大学大学院、理学研究科修了。2015年、株式会社一休に入社し、2016年には宿泊事業本部長に就任。2019年より、現任のレストラン事業本部長を務める。
――ズバリ!一休.comレストランの目指すゴールを教えてください
目指すゴールは、高級レストラン予約市場でNO.1になることです。素敵な食事体験を求めるユーザーにとって、一番支持されるサイトになりたいと思っています。世の中のすべての素敵なレストランが一休.comレストランに掲載されていて、「教えて一休さん!」と言ったら素敵なレストランが見つかって、それを簡単に予約できるというのが、僕たちの実現したい世界です。
――高級レストラン予約市場NO.1……。実現するためには何が必要だと考えていますか?
テクノロジーの力をフル活用し、総合的にDXしていくことだと考えています。そもそも「レストランがネットで予約できること」もDXの1つなんですけど、大きな目で見ると、できていることは断片的な一部のデジタル化だけなんです。これだけだと、レストランが「ネット予約」に疲弊してアレルギーを起こしてしまいます。なので、予約に関するさまざまな情報を総合的にDX化することでレストランを支援していくことが必要だと考えています。そうすることでユーザーへ提供できる体験の質も上がり、一休.comレストランが目指す世界に近付くことがきっとできるからです。
――「総合的なDX」ですか……。なんだかいろいろなプロダクトが開発されていきそうですね!具体的にはどんなプロダクトでしょうか?
レストランのオペレーションを総合的にDX化するプロダクトを開発します。現在、高級レストラン向けの業務効率プロダクトをつくっていて、これがしっかりと普及することで、将来的にはレストランの予約を総合的に支援できるインフラが整うと考えています。これらが実現できれば一休.comレストランは、高級レストランのデジタルインフラをきちんとサポートすることで、結果として、世の中のすべての素敵なレストランが一休.comレストランに掲載されているという、僕たちの事業ビジョンを達成することができるんじゃないかなと思います。
――なるほど、ありがとうございます。話は変わるのですが、一休.comレストランが新たな業界のスタンダードを作ろうとしている!という噂を聞きました。どんなことにチャレンジされているのですか?
「ダイナミックプライシング」と呼んでいる仕組みですね。たとえば、ホテルって、同じお部屋でも日々プライスが変わりますよね?リアルタイムな予約状況に合わせて、各ホテルが戦略的に料金を変えています。この仕組みをレストラン業界にも導入できると考えています。飲食業界という大きな視点で見ると、この仕組みはオフラインでは既に行われていると思います。たとえば雨の日は30%オフの居酒屋とか、お客さんが少ないからサービスするよ!みたい飲食店、ありますよね?一休.comレストランはこの仕組みをオンライン上で実現して、将来的には各レストランの予約状況に合わせてプライシングが決まっていくという仕組みづくりにチャレンジしています。
――今後、テクノロジーの力がキーになるのですね。そんな中で、「営業」として一休.comレストランに携わる“おもしろさ”は何でしょうか?
一番おもしろいと思うのは「DX中」ということ。飲食店のDX化を推進している会社がたくさんいる市場で、まだ上手にDXが進んでいるとは言い難く、5年後くらいの未来に向けて試行錯誤している段階です。その中で僕たちも仮説をもとに事業をやっていて、セールスはそれを最前線で社会実装していく役割です。一休が提供するプロダクトと飲食店との間に入って、お店の人のニーズをプロダクトにフィードバックして改善していく役割もあるし、プロダクトの価値をお店にフィードバックして利益をもたらすという仕事でもある。その双方向の役割を担える人がとても価値のある人材になるし、変化をしている時代だからこそ成長機会がすごくあると思っています。
――ありがとうございます。逆に、“厳しさ”も教えてください!
クライアントである飲食店は個人の経営者が多いので、個々のニーズがあり、時には合理性が働きづらいこともあります。僕たちのサイトもまだまだ完璧ではないので、意にそぐわないことも出てくる。そういった厳しさはあるのですが、そういう時を経て力を付けていくので、これを楽しめる人だと花が咲くし、起こっている現象でしか物事を見られない人だと辛いかもしれませんね。大きな事業の枠組みを見ながら、今自分がやっていることが何にフィットするのかっていうのを考えられると、厳しさもおもしろさに変えていけると思います。
栗山さん、ありがとうございました!
総合的なDXで飲食店を支援していくという明確な戦略のもと、さまざまなことにチャレンジしている事業なんですね。大きく変化していく市場の5年後の世界、とてもワクワクします!栗山さんには、ここには書き切れないおもしろいお話をたくさんお聞きしたので、興味のある方はぜひご連絡ください。カジュアル面談も大歓迎です!
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