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「こころに贅沢な」時間を世の中に増やすことを目指している、一休で働く社員のできごとを発信します。

2022.06.28(火)

キーになるのは“キャリアの複線化”――未来の幹部候補者へ、社長からのメッセージ

「一休.com」「一休.comレストラン」「Yahoo!トラベル」――それぞれの事業部長のお話しを聞き、フェーズの異なる各事業のゴールや戦略、おもしろさなどが見えてきました。最後に、一休の今後の事業展開やそれを担っていく人材について、社長の榊さんに聞いてみます!

 

▲榊 淳さん(代表取締役社長)
熊本県出身。1997年に慶應義塾大学大学院理工学研究科を修了し、第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行。2003年、米スタンフォード大学大学院にてサイエンティフィック・コンピューティング修士課程修了。以降、ボストン コンサルティング グループ、アリックスパートナーズにてコンサルタントとして活躍する中、2012年に一休の事業再生プロジェクトを担当。2013年にはPL責任者として一休に入社し、2014年取締役副社長、2016年代表取締役社長に就任した。 2021年からはヤフー株式会社 執行役員 トラベル統括本部長を兼務。
 

 

――事業部長の3名から既存事業の現在や未来について伺いましたが、一休全体のビジネスとしては今後どのように展開されるのですか?

 中核となる既存事業に注力することは変わりませんが、新しい領域にもチャレンジした方がいいですよね。実際に今年度は、宿に特化したSNSの「YADOLINK」や、一流のグルメを自宅で楽しめる「一休.comお取り寄せ」といった新しいサービスをスタートさせています。

 ただ、どんどん新規事業を増やしたいかというと、そこは難しいところです。Zホールディングスの一員である僕たちに期待されていることは、企業価値を高めることなので、成長ポテンシャルが非常に大きい既存事業にまずはリソースを割くべきなんです。でも、だからといって新規事業をやりたいとなったときにリソースが回せないとなると、おもしろくないですよね。なので、人材や技術面でのリソースが十分にあるような形にしていくといいんじゃないかなと思っています。

 

――ヒューマンリソースのところで言うと、一休のビジネスを牽引していくのはどんな人物ですか?

 一休の歴史的には、営業でキャリアを積んできた人が事業責任者を務めることが多いですよね。ただ、事業責任者にはいろんな形があるので、「こう」というのはあまりないかもしれません。僕自身は、コンサルティングやデータサイエンスの経験があるので、会社の経営状況やデータを見て予測するタイプの経営者ですが、世の中には、強いリーダーシップやキャプテンシーで引っ張るタイプのマネージャーもいれば、三国志の劉備玄徳のような、人柄に魅力があって優秀な部下が集まってくるようなタイプのリーダーもいますよね。

 事業責任者のスタイルはいろいろあっていいと思うのですが、ひとつ共通ポイントがあるとすると、誰よりも“勝ちたい”と思っていること。最後までチームの勝利を信じる力が必要なんです。

 

――チームの勝利を信じる力……。一休で働く中で求められる「Team Driven」に通じますね

 そうですね。プレーヤーの目線だと個人の成績にフォーカスしがちになりますが、事業の責任者であれば、必ずチームで仕事をすることになります。その中では、自分の行動がチームにどのような影響を及ぼすかを考えて、チームに対してポジティブなサイクルを回せるような人の方が価値が高いような気がしますね。

 たとえば営業職の場合、もちろん個人の営業成績を上げることも大事なんですが、どんなに頑張っても30人分の成果は出せませんよね。2人分でさえ難しいかもしれません。であれば、チームにポジティブな影響を及ぼすことの方が価値が大きいんじゃないかな。

 

――将来的にチームを勝たせていくために、榊さんがプレーヤーだったとしたら、どうしますか?

 僕だったら絶対にキャリアを複線化させますね。たとえば、興味深いのがPayPayの社長の中山一郎さん。彼のキャリアはファイナンスから始まってるんですよ。ファイナンス部門にいて経営者の近くでビジネスセンスを磨いて、その後BtoBの営業を経験して、副社長として一休にいたときはBtoCのビジネスに触れて。それで今はPayPayの社長を務められているわけですが、ファイナンスと幅広い営業を経て、ビジネスの全体感を理解されているからできている仕事ですよね。

 一休の中を見ても、CHROの植村さんはもともと営業で活躍していて、カスタマーサービスをやってから人事の責任者をしているし、CTOの直也さんはトップクラスのエンジニアと起業家のバイリンガルだと思います。優秀なマーケターのふたりも、始まりは営業だったりエンジニアだったりですし、僕はもともとサイエンティストでコンサルタントで今は経営者です。

 営業マンとしてその道の高みを目指すことも素敵だとは思いますよ。「僕はエスキモーにだって氷を売れます!」って言える人は、もうそこまで行った方がいいですよね。でも、事業を創っていくビジネスマンとしてどういう価値を提供できるかという観点では、やっぱりキャリアを複線化させることだと思いますね。

 

 

――一休はキャリアを複線化しやすい環境ですよね

 そうだと思います。やりたい人にはパスを出していきたいし、実際に違うキャリアにチャレンジしている社員もいて、それがとてもいい経験になっていると思います。でも、彼らは最初すごく苦労していますよね。慣れない仕事だし、周りはそこでキャリアを積んできている人たちなので。結果的に、成果という意味での評価は最初は低かったりもしますが、それがその人にとっての成長の種となるのかもしれません。だとすると、ボーナスよりもはるかに大きな報酬をもらっていると僕は思うから、そういうものをどんどん獲得するべきなんじゃないかな。そういったチャレンジを、会社としては推奨していきたいですね。

 

――最後に、幹部候補として一休に入社する方へのメッセージをお願いします!

 一休の競争力の源泉は、データを活用し優れた顧客体験を提供することです。その中で事業を牽引していくのであれば、テクノロジーへの理解を含め、顧客体験を高められるエキスパートであることが理想です。世界的に見ても、今はビジネスマインドとテクニカルスキルを併せ持つ人が会社を創っている時代ですよね。なので、大なり小なり山の頂上を目指すのであれば、自らバイリンガル化していくことだと思います。

 多くの顧客に満足してもらうことが、トップに立つ事業責任者に求められる一つの側面なのですが、その登り口はどこからでもいいんです。営業であれば、まずは一つの施設に満足してもらうこと。マーケティングやエンジニアであれば、まずは一人の顧客に満足してもらうこと。そこから一歩ずつ登っていくことが大事なんだと思っています。そうやって山頂を目指す中で、ルートを問わずいろんな経験を積んでいってもらいたいですね。