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「こころに贅沢な」時間を世の中に増やすことを目指している、一休で働く社員のできごとを発信します。

2022.08.09(火)

スピード&チャレンジ―― ベンチャー気質の企業文化を取り入れた一休の「財務経理」

「財務経理」というと、企業をリスクから守るため手堅くコツコツ業務を遂行するイメージが一般的かもしれません。でも、一休の財務経理部は少し違うようです。チームの席からは、議論や相談、雑談など、いつも何かしらの会話が聞こえてきます。皆さん、いったい何を話しているのでしょうか――。財務経理部長・桑原俊彦さんのお話から見えてきたのは、スピード感の速いビジネスに並走し、さらに個々の能力も高めていけるような、特徴的なチームのカタチでした。
 
▲桑原 俊彦さん(管理本部 財務経理部 部長)
慶應義塾大学卒業。2005年、新卒でヤフー株式会社に入社。 経営企画、管理会計、グループ会社経理、連結経理を担当。2017年にグループ会社の株式会社一休へ出向し、財務経理領域を担当。2019年にヤフー株式会社を退社し、株式会社一休に入社。財務経理部長を務める。

 

――はじめに、一休における財務経理のミッションを教えてください!

 経理とは、会社をリスクから守り企業価値の毀損を防ぐ「守り」の役割と、企業価値を高めるための「攻め」の役割を担っていると思います。一休の財務経理としては、ここ2年は新型コロナの影響もあり「守り」を一番のミッションと考えていて、“リスクを冒さない、低減させる”ことに特に力を入れています。

 たとえばこのコロナ禍では、働き方や取引先とのやりとりなど、たくさんのルールや運用、常識が急激に変わりました。出社から在宅勤務へ、紙からデータへと、会社としても世の中の変化に合わせて適応していくのですが、変化には新たなリスクがついてまわります。 このリスクを先回りして見つけ、低減していくことが重要だと思っています。

 

――「攻め」の役割についてはどんなことがありますか?

 一休のサービスは、時代や環境の変化にあわせて、とにかく進化し続けます。ビジネスサイドから「こういう新しいサービスを提供したい」という話が出たときに、「それならこういうところに気を付けてやっていきましょう」と、リスクに備えつつ、かつ実効性の高い提案を求められます。自社で提供したことのないサービスや他社に先駆けたサービスであれば、リスクの想定や会計処理の検討を、事例の少ない中で判断することになりますが、このような状況でも提案して支援する……それが財務経理の「攻め」の役割の1つだと思っています。

 また、どんな変化にもスピードをもって適応することも「攻め」の役割の1つです。これはビジネスサイドを支援する上でも心がけていますし、チーム内でも意識して取り組んでいます。

 たとえば、2020年2月〜3月、新型コロナウイルスの第一波の頃のエピソードですが、世の中の多くの企業と同じく、一休も年度決算の準備に入る時期でした。そんな中、感染者は着実に増え、外出を制限すべきじゃないかという声が聞こえてきていたんです。当時は、どこの会社の経理も紙を取り扱った業務が多かったと思いますので、出社できない状況では仕事が止まってしまいます。この時点で「近い将来、会社に出社できなくなるリスク」を初めて想像しました。このリスクに対して、出社前提の決算業務をすぐに見直し、2月の月次決算からほぼリモートで取り組みました。そして3月の年度決算も難なく乗り切れたんです。

 これまで未体験の業務運用であっても、チームで知恵を出し合いながら、大胆に変化させて実行に移す。「こうやったらどうか」から「やってみよう」までのスピード感をめちゃめちゃ大切にしています。

 スピード感を大切にする背景は、一休という会社の文化も関係しています。一休は、雑談の中でも物事が決まるといわれるくらい、とにかく決定スピードが早いので、我々もこういう感覚を持ち合わせていないと、事業側についていけず、脚を引っ張っちゃうんです。だから、どんなことであってもスピード感は常に大切にしたいと思っています。

 

――失礼ながら……経理職に変化やスピードのイメージを持っていませんでした

 ですよね(笑)。一般的に経理の業務って、過去からの“一貫性”を大切にする意識や機会が多いので、経理の人は、運用や会計処理を変化させることに対して無意識に高めのハードルをもっているんじゃないかと思います。

 ですが、私たちは、今よりもっといいやり方はないか?という意識を常にもって行動するようにしています。これは、ベストなやり方や考え方は、ビジネスのフェーズや会社の規模、テクノロジーの進化によっても変化していくと思っているからです。だから、変化すべきタイミングをしっかりと見極め、変化させるときは大胆に変化させることも視野に入れて考えているんです。

 そのため、メンバーには、変えた方が良いと思うことや疑問に思ったことは、積極的に声をあげてもらっています。声をあげてもらうことが、一度立ち止まって考えるきっかけとなり、良い変化を生み出すきっかけにもなることが多いので。

 

―――メンバーからの提案で変えていけることもあるんですね

 たくさんありますよ。うちは、業務をローテーションさせる頻度も多く、新しい担当者には、これまでのやり方が本当にベストなのかを問い直してもらっているので、たくさんの提案と変化が生まれています。中には私の耳に入らないところで変わっているなんてこともあると思います……(笑)。ただ、そんなケースでも、メンバー同士でしっかり考えて、関係者の間で調整してから変えているので、間違った方向には行かないんです。

 こうやって、メンバー一人ひとりがちょっとずつでも業務を進化させていくことで、社内の人たちが少しでもサービスに集中できる時間を生みだせるんだったら、それって財務経理として会社に貢献できることの1つですよね。こういう意識をもって取り組んでくれているんだと思います。

 

―――他に、一休の財務経理の特徴的なことはありますか?

 自分次第で財務経理領域のキャリア形成を早められる舞台があることです。

 大きな会社では、財務経理領域の仕事って、資金管理、単体・連結決算、税務、管理会計など、それぞれ組織を分けて業務を行っているケースが多いです。ですので、いくら自分が「この部門には長くいたから、次はあの部門でこんな仕事をしてみたい!」と思っても、人事異動のタイミングもあるし、本人の希望だけではどうしようもありません。ですが、一休では財務経理部という1部門で、これらの業務をすべて管掌しているので、単に部署内のローテーションでたくさんの経験ができます。これは大きな違いだと思っています。

 私は、チャレンジに寛容な一休の文化を財務経理部にも取り入れたくて、チャレンジしてみたいという希望にはできる限り応えるため、頻繁に業務をローテーションさせています。 年齢や年次は関係ありません。メンバーから希望を聞きながら、良いチャレンジをしようとしている方には、どんどんボールを回します。実際に、事業会社の決算を1から10まで知りたいという思いをもって入社してきた方が、たった1年半で、決算業務をほぼ一巡という早さでローテーションをしていたりもします。

 

―――最後に、未来の財務経理メンバーへのメッセージをお願いします!

 一休という会社の特徴の1つですが、一人ひとりの業務領域や裁量は思った以上に広く、自分次第で部門すら超えて活躍する機会を得られます。最近、カスタマーサービス部で活躍されていた方が、新規事業のディレクションも兼任されて大活躍する姿を見ていますが、こういった優秀な方と一緒に働けることだけでも幸せですし、自分ももっとチャレンジしようと刺激をもらっています。

 財務経理領域で高みを目指すのもよし、財務経理領域だけでなく部門を超えたチャレンジをするのもよし。仕事のことであっても、自分のキャリアであっても、あまり小さくまとめずに、「どうあるべきか」「どうありたいか」を思い描きながら、大きなチャレンジを続けてほしいです。

 

小さくまとまらずにチャレンジしていきましょう!

 

 

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