2025.6.13

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「IKYU MANABIBA」レポート ~世界が注目する15歳ドラマー YOYOKA氏~ 

「IKYU MANABIBA」は、毎回異なるテーマで社内外の講師を招き、社員が自主的に学ぶ場です。さまざまな領域の第一線で活躍される方々が語るストーリーや体験は、私たちの仕事に必ずしも直結するものではありません。それでも、視野と想像を広げて参加することで、より豊かな人生・キャリアを築くためのヒントを得ることができるはず。一休社員のみが参加できる社内限定イベントです。 

2024年5月の「IKYU MANABIBA」には、現在ロサンゼルスを拠点に活躍する15歳の天才ドラマーYOYOKAさんが一時帰国中に登壇してくださいました。幼少期からの音楽との出会い、アメリカへの移住、そしてこれからの夢について、熱い想いを語ってくれました。社員限定講演の内容を、少しだけご紹介します。

YOYOKAさんプロフィール

https://yoyoka.jp/
生年月日:2009年10月12日
活動:ドラマー、ミュージシャン
出身:北海道
居住地:ロサンゼルス
アルバム:「For Teen」(2024年10月リリース)

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講演

ドラムは私の「第一言語」

YOYOKAさんがドラムに興味を持ったのは、わずか1歳半の頃。
日本語を覚えるより先に、自然とドラムをはじめたそうです。
8歳の時に投稿したカバー動画がレッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミスなど多くの著名ミュージシャンの目に留まり、NPRやビルボードなどの世界的メディアでも特集されるように。
アメリカの有名番組「エレンの部屋」にも2度出演し、「世界が尊敬する日本人100」、ドラマーワールド「世界TOP500ドラマー」にも史上最年少で選出されるなど、その才能は瞬く間に世界を駆け巡りました。
シンディ・ローパーやフォール・アウト・ボーイなど、国内外のアーティストとも共演を果たしています。

コロナ禍がくれた「挑戦」への意識

順風満帆に見えるYOYOKAさんの活動ですが、2020年のコロナ禍で国内外の予定が全てキャンセルに。
しかし、この期間はYOYOKAさんにとって、自身の将来をじっくり考える貴重な時間となりました。「世界中の人に愛される音楽を作りたい」「世界中の才能が集まるアメリカで、できるだけ若いうちに音楽活動をしたい」という強い思いが芽生え始めたのです。
しかし、アメリカでの生活は物価や家賃が高く、簡単なことではなかったそうです。財団や奨学金を探すも、年齢が若すぎることや、音楽ジャンルの違いなどから断られてしまう日々。
そこでYOYOKAさん一家はクラウドファンディングを実施し、多くの方々からの支援を得て、さらにアメリカで音楽活動をするためのアーティストビザも取得し2022年9月に、家族全員で渡米しました。

渡米後の困難を乗り越え、得られたもの

アメリカへの移住直後は、資金不足や就労、納税証明書の問題などで家を借りることが難しく、知人の家を転々とする生活を送りました。
さらに、数ヶ月間ガスが使用できない家での生活を経験したり、昨年は大雨による土砂崩れに巻き込まれ3日間も閉じ込められてしまうなど、音楽活動をしに移住をしましたが、生活を整え安定させるために、多くの苦労がありました。
それでも、素晴らしいミュージシャンやプロデューサーとの出会い、ハリウッドでのワンマンライブの成功など、現地でしか得られない貴重な経験を重ね、「アメリカに行って良かった」と断言する力強い姿が印象的でした。

渡米当初は「まだ早い」「大学生になってから一人で行けばいい」といった批判もあったそうですが、YOYOKAさんは「挑戦することで得られる経験や吸収力は、若いほど良い」と、家族で話し合って決断したことの正しさを語りました。

若き才能へのメッセージ

アメリカで活動する中でYOYOKAさんが気づいたのは、世界に挑戦する若い日本人が非常に少ないということ。「音楽だけでなく、全体的なジャンルで周りにいない」と現状を語り、自身も相談を受ける機会が増えているといいます。
だからこそ、YOYOKAさんは「これからの世代の、次に世界へ挑戦したいと思っている才能のある若い世代の方々が、もっと挑戦しやすい未来や社会になってほしい」と強く願っています。そして、そうした挑戦者たちを批判せず、応援し、支援する社会になってほしいと訴えかけました。

質疑応答

後半は質疑応答のお時間を頂きました。
参加者とのQ&Aをいくつか紹介します。


Q1:ドラム以外に作詞作曲もされているとのことですが、音楽を作る上で大切にしていることは何ですか?

YOYOKAさん: 私は「作ろう」と思って作れるタイプではないので、日常生活の中で「このメロディいいかも」とひらめいた時にボイスメモに残し、それを膨らませていくという作り方をしています。なので、普段の生活の中で新しいことを始めてみたり、散歩に行ったりすることがすごく大切だと感じています。最近はできていませんが、母と散歩に行くと、新しい発見からアイデアが生まれることがありますね。

Q2:作詞作曲をする際、ご両親に壁打ちすることはあまりなく、ご自身で完結することが多いのでしょうか?

YOYOKAさん: 基本的には自分でやろうとします。家族バンドをやっていて、家族全員が音楽はできるのですが、音楽学校に行ったわけではなく、趣味から始めたので、論理的な勉強をしてきた人は誰もいません。ただ、ドラムはメロディがない楽器なので、ギターやベース、ピアノを弾く人とは少し頭の使い方が違う部分があります。そういう時はコードなどのことを知っている父に「これどう思う?」「変かな?」と聞いたりもしますが、結局自分の中に正解やアイデアがあるのか、最終的には自分で完結させることが多いですね。

Q3:年齢や国境を越えて音楽を届けることに、どんな意味ややりがいを感じていらっしゃいますか?

YOYOKAさん:音楽で誰かを救いたいという気持ちがすごくあります。私たちの日常にはたくさんの音楽や音があって、それが映画のシーンでも、明るい音楽なら明るいシーンに、暗い音楽なら暗いシーンになるように、すごく大事なものだと思っています。
私はドラムを叩くことももちろんですが、リスナーとしても音楽をすごく愛しているので、音楽を聴くことも大好きです。悲しいことがあった時や勇気をもらいたい時、気分転換したい時に他のアーティストの曲を聴いて元気をもらったり、気分転換できたりと、私自身が音楽に救われてきた経験があるので、今度は自分が音楽を作って、大きな恩返しをしたい、誰かを救う一人になりたいと思っています。そこに大きなやりがいを感じますね。

Q4:ご自身が音楽に救われた具体的な経験はありますか?

YOYOKAさん: 試験の点数が悪かった時とか、怒られたり、嫌なことを言われたりした時などですね。私は寝たら忘れられるタイプなので必要ない時もありますが、どうしても立ち直れない時や忘れたい時に、ジャンルや曲を選んで聴くと「もうどうでもいいや」という気持ちになれることがあるんです。そういう時は「音楽ってすごいな」と思います。音楽は特別なものではなく、日常生活に寄り添っているものだと感じています。

Q5:これまでの活動の中で一番チャレンジだったことは何ですか?

YOYOKAさん: やはりアメリカへの移住を決めた時が本当に大きかったです。このまま日本にいたら、日本のトップミュージシャンの方々ともたくさん共演させてもらって、安定した活動ができていたと思います。でも、その安定を捨てて、家族全員でアメリカに行くというのは、本当に大きな決断であり、チャレンジでした。

私は未成年で、アメリカのライブハウスやライブバーは21歳以上しか入れない「21+」の場所がほとんどです。日本よりも厳しく、もし決まりを破ってしまうとお店が閉鎖されてしまうこともあるくらいなので、アメリカで演奏ができる有名な場所は本当に数えるほどしかありません。

アメリカは治安が悪いエリアが多く外を歩くのも危険ですし、私は学業のために行ったわけではなく、ミュージシャンとして就労ビザを取って行っているので、ライブ活動をしなければなりません。そうなると一人で行動することができないので、家族と一緒に行くのが良い、というか、これ以外の選択肢がありませんでした。

父が長年公務員をしていたのですが、物価も大きく違うため、副業のできない公務員を辞めて挑戦するしかない状況でした。

家族全員での移住が、これまでの活動の中で一番大きなチャレンジですね。

Q6:アメリカへの移住は、YOYOKAさんご自身が言い出して、ご家族が動いたのでしょうか?

YOYOKAさん: そうですね、その通りです。後から聞いたら、両親は少し前から海外移住を考えていたらしいのですが、私は8歳から世界的な活動が徐々に始まって、色々な国に行くようになりましたが、その時は「必要な時に行けばいい。日本にいたいな。」と思っていました。

しかし、コロナ禍で全く海外に行けなくなった時に、「もしまたロックダウンのようなことになった時、どこにいたいんだろう?」と考えると、「やっぱりアメリカにいたいかもしれない」と思い始めました。

2021年にコロナが少し落ち着いた頃、私と父の二人で1ヶ月弱ほどアメリカに再訪したのですが、空港に着いた瞬間に「あ、やっぱりここに移住しよう」という気持ちになりました。そこで私から「移住したい、アメリカに行きたい」と伝えて、家族が動いてくれたという形ですね。

Q7:音楽を通してのコミュニケーションはどのようなことを大切にしていますか?

YOYOKAさん: ミュージシャンはアイコンタクトがすごく大事なので、私はアイコンタクトをたくさん取るようにしています。「今こういう気持ちだよ」「大丈夫」というように、まるで会話しているようなアイコンタクトですね。
どう言葉にすればいいか難しいのですが、いろいろなことを大切にしながら、伝えようとしているという気持ちを持っているアーティストさんが、たくさんいらっしゃいます。お互いが「次はこう来るだろう」とコミュニケーションを音楽で取り合っている感じです。日常生活でもコミュニケーションやアイコンタクトは大事ですね。

Q8:音楽や表現を始めたいと思っている子供たちに伝えたいことはありますか?

YOYOKAさん: まずは子供自身が本当に始めたいと思っているかを大事にすることが、すごく大切だと思います。

もし本当にお子さん自身が始めたいのであれば、まずは自由に自分がやりたいことをやってみること。そして、自分の中で何ができるか、何が得意かを見つけてほしいです。すぐにプロになれる人なんていないので、つまずくこともあるかもしれませんが、もしそれが好きであればもちろん続けてほしいです。

あとは、本当にやりたければ、「これやりたいんだ」と親御さんにちゃんと伝えることや、自分から少し行動してみるというのも、子供自身がやらなければいけないことだと思いますね。

Q9:YOYOKAさんからみて、YOYOKAさんの演奏と他のドラマーを比べるとどのような点が違うと思いますか?

YOYOKAさん:ナチュラルだなと感じています。屈強なドラマーが多いロックの世界で、彼らと同じ音量が出せるのは、しなやかな体の使い方を自然に身につけてきたからだと分析しています。
シンプルにグルーヴやノリ、リズムを大切にしている点が、同世代のドラマーとは違うのかなと感じています。

Q10:ステージに上がる直前など、緊張する場面でどのように考えていますか?

YOYOKAさん: 私はこれまでずっと緊張しないタイプでした。埼玉スーパーアリーナのような大きな会場でも全く緊張せず、直前まで母と話しているような感じでした。

そんなある日、生放送の音楽番組に出る前に「なんか手汗がすごいな」と気づき、母に聞いたら「それが緊張じゃない?」と言われて、初めて「これが緊張だったのか」と知りました。私の場合、心拍数が上がるとかではなく、手汗が緊張のサインだったようです。

それからは、ステージに上がる前にあまりにも真剣な雰囲気を作りすぎるのも良くないなと思い、直前まで人と話したり、セットリストを確認したりしています。手汗を拭いて落ち着かせたりもしますね。私の場合は、ステージを歩いているまでは緊張しているらしいのですが、ドラムに座ってスティックを持って叩き始めると、瞬時に緊張がなくなります。ゾーンに入るのかもしれません。

人それぞれだと思いますが、暗い未来を考えないというのが一番安心できる方法だと思います。「よし行こう!」という気持ちでいれば大丈夫だと、私はいつも思っています。

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9歳で「世界が尊敬する日本人100」に選ばれ、若くして国際的な評価を得ながらも、より高みを目指して家族全員でアメリカへ移住した決断は、講演で最も大きなチャレンジとして語られました。
安定を捨てて未知の環境に飛び込む勇気、そして未成年ゆえの活動の制約がある中でも、自ら「アメリカに行きたい」と強くアピールし、家族を動かした行動力に感銘を受けました。未来を見据え、常に自分にとって最適な場所を選ぶYOYOKAさんの視点は、私たち大人にとっても学ぶべき点が多いと感じました。
 
現在一時帰国中のYOYOKAさんは、日本でのイベント参加後、7月にはニューヨークとトロント、8月にはヨーロッパツアーを予定しているとのこと。
株式会社一休はYOYOKAさんの活動を今後も応援していきます!貴重なお話をありがとうございました!

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